旧オオタキ・モノブラムP-51⑥デカール貼り、ウェザリング、クリアー掛け

2024年4月2日

 モノグラム、オオタキの両キットのP-51マスタングに硝煙の汚しを施したちゃーべんは、今度は風雨にデカール貼りの上晒された汚しを施す事にした。まだ両機とも表面がロールアウトしたての様にキレイなので、戦線の屋外でラフに取り扱われた相応の汚しをする必要があると思っての事である。ただ不安要素はデカールをマークソフターを使用してキットの表面になじませた為にデカールが脆くなり、クリアーをかけたら傷んでしまうことで、これは使用する当てのないデカールを使い、関係のない所に貼り付けてマークソフターをドバっとかけてスミ入れをラフに行い、機体表面に施す半つやクリアー(クレオス#181に#30のフラットベースを混ぜたもの)をドバ吹きして大丈夫かどうかを確認する。…果たして機体に貼り付けたデカールはスミ入れとクリアーに耐えられるのか?内心オロオロで戦々恐々のちゃーべん。外観はほぼイメージ通りだが、無事に完成できるかどうか安心するのはまだ早いかも、という状況がもどかしい…!?

 まずはモノグラムのB型にエアロマスターのデカールを貼り付けていく時、ニス部が非常に薄いのでデカールが指先に貼り付いたりして少しばかり焦ったが、所定の位置にすべて貼り終えた。ただし国籍マークのデカールはタミヤ製を使用。というのは、汚したりしても持ち堪え、クリア―で溶けることもなかったからである。一度他社(海外製)の国籍マークのデカールを使用して、クリアーを吹き付けてドロドロに溶けてしまったことがあったのでタミヤ製が不安なく使用できることを知る前までは機体のクリアー掛けを恐る恐る行っていたのである。ただP-51の補助翼のヒンジに国籍マークがかかる部分はどうしても破けてしまうことが多いので、その箇所は思い切ってカッターで切り捨て、その箇所にはクレオス#72ミディアムブルーに黒を少し混ぜて面相筆でタッチアップする。いつも機体にクリアー掛けをする緊張感は、本格的にプラモデルを始めてから変わることがない。

 旧オオタキのD型の方は、自作(パソコンでのデータ作成の上デカールとして外注印刷)でデカールを準備したにもかかわらず、失敗してしまったので急遽エアロマスターのアルファベットとシリアルナンバーのデカールを貼った。撃墜マークといった機体を飾り付けるようなものが必要なかったことも幸いしてすぐに終了。こちらもエアロマスターのデカールなのでデカールの薄さ故多少難儀をするかもと思ったが、定位置に貼るのみなので杞憂に終わった。もっともこの後デカールが溶けないかという心配はあるが…。もしクリアー掛けを繰り返しても大丈夫だったら表面のツヤも一定になることもあって会心の出来栄えになるかも知れないという楽しみと、もしデカールが溶けてしまったらどうしようという不安が1つになって、模型を仕上げる過程の中で一番緊張感をもつ段階である。何回もこなしてきている事とはいえ、初めて使ったデカールで失敗しかけて後から黒のタッチアップを細々と施したこともあったからである。

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 これでもちゃーべんはデカール貼りの時は気を付けているつもりなのですが、相変わらず粗忽にミスをします。これからもデカールに関してはオリジナルを作る際にも予めリカバリーはどうするかをちゃーべんなりに考えて行うようにしたいと思っています。

 そしてデカールの後は風雪に晒された汚れを機体全体に施す「ウェザリング」の塗装を両機に施す。機体全体に、「スミ」である黒い汚れは、タミヤの黒を薄め液(X-20A)で溶き、機体全体に塗布してすぐに塗った表面を拭き取るという方法だが、これだけでも全体がうっすら黒くくすんだ感じになって、いかにも戦場で使い込んだ感じが出る。その際、主脚や尾輪の格納部分や、ラジエーターのインテークや後部(尾輪の前の所)、尾翼類やスピナー、脚カバーといった部分は綿棒に上述のタミヤの黒のスミを浸みこませ、その綿棒で黒く全体を汚していき、綿棒の反対側で拭き取る。拭き取る際はスミ汚れを適度に残しておくこと。その後で機体の主翼、胴体をスミを含んだ大筆で一気に塗り、塗ったすぐそばから拭き取ること。この時も力を入れ過ぎてデカールを破くこともちゃーべんはやってしまっているのでゆっくりと行うこと。大まかな所とはいえ慎重さを求められるのは変わらない。

 そして全体の塗装の仕上げの(まだ触れていない翼端灯の塗装はこの後で)クリアー掛けである。これは上記の通り半つやクリアーにツヤ消し剤を入れたものを使用するが、1回目の捨て塗りでは塗料を全体にまぶす感覚で吹き付け、2回目で塗り残しを無くすぐらいの加減で行う。以前の記事で銀塗装をした時の様に母親が寝落ちした子供にカーディガンをそ~っと掛けるようにやさしく、といった感じで…。平日にサラっと済ますには丁度いい作業量ではあるが、何分エアブラシの準備と次の日の為の下拵えがあるので、なんだかんだで30~40分はかかってしまう。吹き付けの時の加減もそれなりにシビアなので、呑んで出来上がった状態で帰宅した日にはこの作業をする事には躊躇ってしまうことも多々ある。この段階がちゃーべんにとって一番「産みの苦しみ」を味わう瞬間と言ったらこれは言い過ぎだろうか?でもとにかく息を殺す瞬間がとにかく多く感じる。

 その後にようやっと最期の塗装部分である翼端灯の塗装になる。この部分の配色はモデルアート別冊の「P-51マスタング」の面図を参考にして行うが、クリア―グリーンの部分はクレオスの#48クリアーイエローと#50クリアーブルーを混ぜて使う。2機ともわざわざ一か所のレンズのために調色をしなければならないことになるので、1つの塗料の皿にわざと塗り残しをとっておいて必要な時にシンナーを垂らして塗れるようにしておいてある。塗装自体は一回で終わるもので、クリアーパーツである事を強調するためにこれらの灯火部分をクレオス#46クリアーをほぼ原液のまま塗る。こうした翼端灯や小さな灯火類を塗る場合、塗料をその箇所に「乗せる」感じといった方がいい。これらの作業でクリアーパーツを使ったかのような感じが出るので、パーツをそのままいじる必要もなく再現が出来る。塗った後は間違って触ったりしないよう注意が必要なので、これまたそれなりに気を付けなければならない個所ではある。サクッと終わらせてホイホイホイと片付けている最中に翼端灯に触ってしまったチョンボを、ちゃーべんは何度か犯してしまっている。

 これで塗装も終わり、小部品を機体に付けていくことになるが、まずは主脚に主車輪を取り付ける。両キットとも昭和40年代のキットではあるが、精巧さの差異はともかくモールドの表現の違いがこのようなパーツからでも窺えて面白い。オオタキの主車輪のパーツも塗り分ければその再現度に唸ってしまう。P-51マスタングという同一機種ながら見比べる楽しさがあってつい手が止まってしまいそうになる。2機分の主脚パーツの組み合わせが出来たら、機体に組み付ける。接着剤がしっかり乾いてからカバーを付け、尾輪も取り付ける。その後で主車輪カバーを機体に取り付けたらようやっと飾る時の態勢でキットを置くことが出来る。これで残りのパーツをちゃんと付けるだけで完成になるが、接着材のハミ出しには十二分に気を付けたい。何せ細かい部品もあるのだから。

 これはモノグラムのB型限定の話になってしまうが、キャノピーをランナーから前後のパーツに切り分けて接着するが、言い忘れていて大変申し訳ないことに前後とも機体に接するキャノピーのフチの部分を黒く塗らなければならなかった(塗る所はまだありました、すみません)!慎重に黒塗装を施して木工用ボンドで機体に接着する。この時、キャノピー前部はキャノピー後部の前部分のフチに木工用ボンドで接着のこと。 というのはキャノピー前部の下に隙間が空くからで、フチ黒塗りもキャノピー部のフチの映り込みを防ぐためのものである。このフチ塗装はクルマのキットの窓にもちゃーべんは応用しており、厚みも気にならなくなると考えて行っている。ただこのモノグラムB型のマスタングの着陸灯はレンズの部品が無いのでフチ塗装の他に銀塗装を忘れずに行っておく。因みにこの機体は中国・ビルマ・インド戦線向けのものなので、かの戦線で必需品だったADFループアンテナも忘れずに。

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 ちゃーべんはキットに付いていない部品であっても自作することもありますが、100均のお店はパーツの材料の宝庫と聞いて時間があればのぞいています。ですが今まで格好の部品を見つけてオリジナルパーツを作ったのは1種類というのが寂しいところです。

 これで小部品を組み終われば晴れて完成といった所であるが、「九仞の功を一簣に虧く」がごとく失敗(完成寸前になってブツを落としてしまうとか)がないように、いつにも増して慎重さに磨きがかかるちゃーべん。そのため作業も少しずつになっていく(長くとも30分、勿論準備から後片付けまで)がもう少しの辛抱だと自分に言い聞かす。はやる気持ちを抑えるのも一苦労ではあるが、この両キットを作っていてこの場面が一番高揚感がある。内装を塗装して汚しをかけて機体をサムライの字にし、大仕事だった塗装も終わり、もうすぐで完成だと思うと、瞬間接着剤の乾く時間ですらもどかしくなってしまうほどである。この時ほど「一日千秋」の如く完成までの時間が待ち遠しくなってしまい、ほぼシラフで帰ってきてはほんの少しの時間の作業をこなし、メドを付けている完成期日が早く来ないかと思うちゃーべんであった。

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