旧オオタキ・モノブラムP-51⑤汚し、チッピング

2024年3月21日

 機体色の塗装も終わり、いよいよオオタキとモノグラムの両P-51に歴戦の証を施す段に来たちゃーべんは、まずは銃器系の汚しを施すことにした。P-51にも翼の下に薬莢の出口があるが、空中戦で高速移動している際にドドド、と短い周期ではあるがよく弾を発射しているものだという風に空中戦の状況を見聞したちゃーべんは、ブローニングの銃の煤が後方に流れた跡を付けるためのマスキングの紙を自作し、等間隔に比較的短時間で煤の後を作れるようにした。これなら落ち着く努力をして息を殺してエアブラシの加減に神経を集中させる必要もさほどなくなると考えてのことである。もっとも、吹き付けの仕上がりが少々スマート過ぎるので、また吹き付けの色の境目の微修正が必要になってくる…て、結局時間かけているではないか!全くちゃーべんたら…。とまあ、自分へのボヤキはこれくらいにして、こうして荒削りながらも汚しの大まかな部分は済ませた。この作業もまだまだ改善の余地ありか?

 こうして薬莢出口の汚しを大体終わらせたちゃーべんであるが、よくよく見ると煤の色がやや茶色っぽいことに気づくと思赤(ちゃんと確認したい場合は展示会にてご覧いただければお判りになるかと思います。展示会に出向く際はX(旧Twitter)で告知しますので)。これは、燃料系の油汚れと銃器系の油汚れの違いを表現するためであり、ちゃーべんは銃器系の汚れを茶色に近い黒で、燃料系の汚れは灰色に近い黒で表現することにしている。色についての信憑性は全くないが、見た目に変化を付ける意味でとても面白い表現だと思う(この方法も故黒須吉人氏に教えていただいた)。ただ今回はオオタキのキットということもあってご丁寧に翼の下のハードポイントがデフォルトで付いていることもあってマスキングも慎重に行う必要があった。

 そしてお次は機銃口に煤を施すが、こちらもマスキング用紙を使って塗装をしている。片側3つづつの銃口の間も汚しの塗装をそれぞれ分けて塗られたようにするべく、細長い穴が短い間隔で並ぶようにくり抜いている。写真で二つ折りになっている細い紙の部分を破らないよう、この用紙も慎重に取り扱う。また、>吹き付けもノズルのボタンを慎重に押して豪快に吹き付けをしないよう注意しながら2回に分けて行う。こちらの塗装の時も翼の下のハードポイントがくり抜いた穴の形を歪める遠因になってしまう危険があるため青一回塗料を吹き付けたら用紙を持ち直してもう一度、という感じで吹き付けている。しかしながらそれでも微修正が必要なのは上の薬莢出口の時と変わらない。修正の必要アリとはいえこちらも一定のメドを付けた。

 こうして、ブローニング機関銃の6門にそれぞれ独立した汚しを大まかに付けたが、毎回この作業が終わった時にはホッと胸をなで下ろしている。あまりにもプレッシャーになるために、機体の汚しはしてもこれらの煤汚しはやらない事もあるが自身の向上のためにもなるべくやろうと思ってはいる。この作業をやり始めたときには機体の関係ない所に煤汚しを付けてしまったりという失敗もしたが、エアの調節の加減を多少は覚えたこともあって大事故を起こすことはそれほど無くなってきた。しかしまだ塗料の薄め方とか課題は色々とあるので、この技術をモノにするにはまだ時間がかかるだろう。

 同じ要領で排気汚れもマスキングの上型紙を利用して汚れの色を吹き付ける。先に述べた機銃の汚しの煤もそうだが汚れ方がややキレイというかスマートな感じになってしまっているので、塗料を筆に着けて紙などに擦り付けて少し落とした状態で、筆に残った塗料を機体の表面に擦り付ける様に塗装する「ドライブラシ」の技術で、塗り分けの境目をより「汚れ」らしく表現してみた。直線的に塗り分けられたカラーリングの中でアクセントになればと考えてやってみたが、なかなかこれがイマイチスムーズにいかない。汚れの境目のカンジがほぼ狙い通りであっても、筆運びが拙くて汚れの塗装の所の真ん中まで塗装してしまうことがあるので、その箇所はまた汚しの塗装をタッチアップで行わなければならない。6ラフな仕上がりを狙ってチマチマと爪に火を灯す様な作業を繰り返すのも皮肉な話である。上の写真右の仕上がりも、排気の色をタッチアップしたものである。

 そして塗装してあるところの塗装ハゲを再現すべく、先述のドライブラシを応用して「チッピング」を行う。塗装された機体の表面の塗料が落ちて地肌がむき出しになるであろう部分に銀塗料を擦り付けていく。写真の機首中央のハゲは、パネルがそこで分かれているので境目が判るようにと施したものである。旧オオタキのP-51マスタングのキットは、この部分の段差が大きく、段差をパテで埋めるのも一苦労という箇所だが、今回はこの段差を逆利用してパネルが組み合わさっている感じを出そうとした。こういうことを思いついて実行出来るのだから旧作キットは面白い。流麗なマスタングの形をそのまま再現するのではなく、ちょっと捻った仕上がりにしてみたい。工作的には手抜きと言われかねないかもだが。

 排気や機銃の汚れを、当然モノグラムのB型にも施すが、こちらは筆塗りということもあってエアブラシで汚しを付けると浮いてしまう。ので、とはいっても同じクレオスの塗料で筆塗りで汚しを付けると滲んでしまうので、ここはタミヤの黒を薄めて綿棒で汚しを付け、薄め液でボカシて仕上げる。結果的に両機の仕上がりが似たような感じになってしまうようにも見えるが、オオタキの方はあくまで部分的にドライブラシを行うのでエアブラシのボカシは生かしているつもりではあるが、こちらのモノグラムの手作業の汚しとあまり見た目に差がなくなってしまっている。もう少し習熟すれば両機の仕上がりの違いを見ることが出来るようになると思うのだが、ちゃーべん的には今の所あまりうまく表現できていないと思う。大戦機の模型もそれなりに作り続けてきたつもりなのに、この辺もあまり上達していないと感じる。

 これにてようやっとデカール貼りまでの過程が終わった所だが、変にテンションを上げずに粗探しを並行して進めつつ慎重に完成させたいと思う。筆塗りとエアブラシ塗装の機体を並行して進めるときは、必ずどちらかがお留守になってしまって記事の進捗の内容も途中で偏りがちになってしまっているが、これもちゃーべんの段取りにおける逡巡のせいである。お次はいよいよ機体全体の汚しを、と行きたいところだが、写真では判りにくいかもしれないがモノグラムのB型にまだまだ筆ムラが残っているばかりか、次回は恐らくデカール貼りでデカールを破いてタッチアップすることになるかもしれない。休日(この記事を書いている時点では2024年3月20日)を利用して作業を進めてみても近日中に次の記事をアップ出来るかどうかという状況である。そういう訳で次回の記事は足踏み状態で何をしているか、というところが焦点になると踏んでいるちゃーべんであった。

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