フジミ1/48P-51マスタングのリベット

2023年8月3日

 旧オオタキやニチモ、モノグラムといった旧作のキットを好んで作るちゃーべんだが、その類のキットの不満点の一つに、仕様を選んで作れないことがある。

 しかしながらいろいろな楽しみ方ができるのがこちらのフジミ1/48のP-51マスタングのキットである。

 例えば1/48の旧オオタキのマスタングD型とモノグラムのマスタングB型は、ハードポイントの部分が主翼下面のパーツと一体化しており、力技で修正しようにもえらく手間がかかる。ご存じのようにモノグラムのマスタングB型は凹モールドであり、違和感なく仕上げるのなら全体を凹モールドにする必要がある。オオタキの方もハードポイントをくり抜いた穴の形にプラ板を切ってはめ込んで整形の必要がある。

 だからこの両キットで最近飛んでいるマスタングを簡単に再現しようとしたら、往年の花形の頃の姿を再現したものに限られてしまうだろう。

 だが、このフジミの1/48P-51マスタングD型のキットは、旧オオタキ版と同世代のキットながら、ハードポイントが別パーツになっており、両翼下面の薬莢出口をプラ板でふさぐ必要があるにせよ自家用機仕様のP-51ムスタングの個体に仕上げやすいキットだと思う。所々モノグラム風味の凹モールドがあるのもレトロな味わいがあって、このフジミのキットも個人的には好きだ。

 このフジミのP-51マスタングD型の風防の分割は旧オオタキのように接着の際に前部をパテ埋めする必要がなく、ハセガワ版のようにカッチリと透明部品が別になっているのに対して、このフジミのキットはやはりというべきか、古さが隠し切れない部分があるにはあって主車輪の軸をはんだごてでつぶす指示はニチモの1/70ゼロ戦の「主車輪の虫ピン止め」にも通じる固定方法だ。

 このフジミのP-51マスタングのキットを作るうえで迷うのは、全体にビッシリと打ち込まれた「凸モールドのリベット」だろう。デカールを貼る際に、ぴったりとモールドに追従してくれるかが激しく不安になるので、今回は削り落とすことにした。
 今回作ろうと思っている個体はアルプスのMD-5500で出力したデカールを使う予定だが、細かいモールドにデカールのインクが追従せず、パリパリと剥がれ落ちる危険があるからだ。以前アルプスで出力したデカールをモノグラムのキットに使おうとしたらものの見事に失敗した苦い経験がある。
 多少機種が太いが味のあるこのフジミのP-51マスタング、もし完成したらアップする予定なので乞うご期待。

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フジミ1/48P-51マスタング⑰やっと完成

 ちゃーべんもこのキットを仕上げるにあたって逡巡があったようですが、リベットを削り取った上でキットの素性をある意味で生かし、民間型として仕上げました。ポップな色のマスタングもステキですね。

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