ちゃーべん的1/24クルマ模型の作り方

2023年8月2日

 例えば1/24のプラモデルのクルマのキットの塗装は、大雑把に分けても

 ①室内塗装

 ②サーフェイサー塗装

 ③カラー塗装

 ④クリアー塗装

の4段階に分けられますが、ボディの色のみならず窓枠も塗る必要があり、また太陽が反射するのを防ぐためにボンネットがツヤ消しの黒に塗られている例もあります。そういうわけで塗り分けに手間がかかる作業が続いたときには疲れもあって手付かずになる日が多くなって完成が遠のくことも珍しくありません。ですからちゃーべんはテンションがアガって尚且つ一回の作業に時間がかからず、そして繰り返しが必要なボディの塗装を平日の夜に行うようスケジュールを組んでいます。完成まではキットの難易度だけでなく、その日のコンディションなどを予測して進める必要があるとちゃーべんは考えます。

 従って週末は平日のボディカラー塗装のための下準備(ボディマスキング、他の部品の塗装)に収集していることが多いです。  しかしながら諸事情で予定が入ることがあり、ちゃーべんの目論見通りにはなかなか行かないことが目下の悩みですが…。

 ここでは、ちゃーべんがどのように1/24のクルマの模型を作っているか順を追って説明します。

目次

ボディを洗い、継ぎ目を消し、室内を塗装する

 クルマのキットを買ってきてまず行うのは、まずキット成形の時に付着した「離型剤」を中性洗剤で洗い流すことです。

 プラモデルの部品は、成形の機械からランナーの付いた部品を取り出すために離型剤を使用しますが、これを洗って取り除くことで塗料が乗りやすくなります。洗って洗剤の成分をしっかり落としたら、陰干しをして水分を飛ばしましょう。

 ちゃーべんは2日間かけて陰干ししています。ランナー同士をなるべく重ねないように気を付けて乾かしましょう。場所を確保するのに少々気を使いますが…。

 カーモデルで一番最初に塗装する箇所は、ちゃーべんの場合はボディの室内と屋根裏です。まずは黒く塗装して室内の反射を防ぐ意味で行いますが、これを行うと完成後の姿が想像できるようでちゃーべんは楽しいです。

サーフェイサー塗装をする

 クルマの色を塗る前に、まずはエアダスターなどでホコリを飛ばし、そのあとでサーフェイサー塗装を行いましょう。

 塗装の前にホコリを除去するのは、塗装した塗料にホコリが入っていちいちフィニッシングペーパーの1500番でヤスリ掛けして除去することがないようにするためです。

 エアブラシでサーフェイサーを吹き付けるときに最初に気を付けることは、一回目は「捨て塗り」といって、全体に多少ムラがあっても取り敢えず塗膜を作ることです。一回目でサーフェイサーの色に染め上げようとすると、薄めたサーフェイサーが水滴のようになって垂れてしまいます。

 ちゃーべんは基本的に白いサーフェイサーを使用して5層に分けて吹付けます。5層というのはシッカリと塗膜を作ると同時に、仕事が終わった後の平日の夜の楽しみとして行う側面もあるので、5回吹付けを行っているのです。

 吹き付けている時には表面がユズ肌(柑橘系の柚子のように凸凹した感じの表面)になることがありますが、その時はフィニッシングペーパーの1500番を使用して平滑にした後、2000番で仕上げましょう。

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 パテ埋め等、ボディの整形を行ったクルマのボディは、サフ掛けの段になってまだ仕上げが必要なことが判明する場合もあります。サフ掛けの終了の段階でボディ色吹き付けに取り掛かれるようにしましょう。

購入から製作前の下準備まで

 次に、ハンドル、シフトノブ、シートなどの「室内」と、シャーシや床下部品(サスペンション、マフラーなど)、ホイールの塗装を行います。色の指定はキットの説明図に書いてあるので省略するとして、室内の大部分を占める半ツヤの黒で仕上げる部品の塗装を行います。

 シートなどはランナーから切り取って厚紙などに貼り付けてスプレー塗装で一気に塗装ができますが、ハンドルやシフトレバーなどの小部品は面相筆などで丁寧に塗り分けなければなりません。れらの部品も銀などの金属部があるので、平日ならば何日かに分けて、土日なら室内の部分(部品類)に腰を据えて塗装するようにちゃーべんは進めています。

塗料の割合は、

クレオスの#181半つやクリアー 20%

クレオス#30フラットベース 20%

薄め液 60%

  で、これも5回に分けてふきつけます。

ボディを塗装する

 そしていよいよボディの塗装を行います。クルマに似合う塗装のハナシは別の機会にするとして、ここではあくまで方法を述べて行きますが、

 吹き付け前には当然エアダスターを使ってホコリを除去。そのうえで全体に万遍なく塗装をしましょう。

 最初に色を塗装する際に気を付けることは、最初に色付けする際にも一回目は「捨て塗り」といって、全体に多少ムラがあっても取り敢えず塗膜を作ることはここでも同様です。ここでもサーフェイサーの時と同じ要領で5回ボディ色を吹き付けて仕上げます。

 そのあとで窓わくやモール類もマスキングの上キレイに塗装しましょう。 ここで気に留めて頂きたいのは、最近のキットはデカールになっている部分で、社名のエンブレムやグレードのバッジといった箇所がモールドになっているキットがあります。うしたモールドは1970年代のクルマのキットによくありましたが、エンブレムの字の色には白や赤といった隠蔽力の弱い色を使った例もあるので、ちゃーべんはマスキングテープを小さく切ってその上に貼り付け、エンブレムの形状にマスキングテープを貼った状態でボディカラーを塗っています。そこだけサーフェイサーの色が残るので色付けがしやすくなるというわけです。

 またボンネットやトランク、ドアのモールドはちゃんと黒で塗装(スミ入れ)しておきましょう。ちゃーべんは緩めに溶いた黒をそれらのモールドに流し込んでいますが、その際に黒がハミ出たときは、すかさずカッターの「峰」の部分でこそぎ落としましょう。塗膜を傷つけずに済ませるためにも、カッターの刃が切れなくなったらただちに切れなくなったブロックを切り落しておくことを習慣づけましょう。

 屋根やピラーの内側、ドア部の上の部分もツヤ消し黒で塗装してマスキングテープを貼っておきましょう。言うまでもなくボディ内部にツヤを付けないためです。

クリアー掛け3回→研ぎ出し→クリアー掛け2回→1週間かけて乾燥

 ここでいよいよボディ塗装の総仕上げとなるクリアー掛けとなりますが、ここでもエアダスターをかけたあとまず「捨て塗り」を慎重に行ってください。ここで吹き付けの際にホコリを巻き込むと大変目立つので、少しずつ丁寧に慎重にボディ全体に万遍なくクリアー塗装を行ってください。そして一日乾かした後また次の日にクリアー塗装を行い、そしてまた一日…というように一日ごとに1層ずつ塗膜を積み重ねましょう。ちなみにちゃーべんはボディの裏側も万遍なく塗装しています。

 そしてそれを3回繰返した後、ボディのツヤを引き立たせる重要な工程を行うことになるので、吹き付けの際にボディにホコリが付いたら次の日塗膜を重ねる前にフィニッシングペーパーの1500番でホコリをヤスリ掛けで取り、2000番で仕上げのヤスリ掛けをしましょう。

 このボディ全体をフィニッシングペーパーの2000番でヤスリ掛けをする「研ぎ出し」をボディ全体が白く粉をふくように行ってください。この工程が終わった後、また次の日からエアダスターを吹いたうえでまたクリアー掛けを2回、2日かけて行うようにしますが、このあとホコリが付かない状態で1週間乾燥させる必要性があるので、ミカンの段ボール箱か、パソコンを入れる箱を用意し、最後のクリアー掛けが終わった後に塗装済みのボすぐ入れられるよう準備しましょう。

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ちゃーべん使用のクリアーはこれです

合わせて読みたい

アオシマ1/24トヨタセリカLB ⑫セリカLBクリアー掛け→研ぎ出し

 あまり勢いよくクリアーの塗料を吹き付けると、丁寧に塗装した窓枠などの銀塗料が溶けて滲んでしまいます。あくまでも慎重に吹き付けをして塗膜を重ねましょう。機体内部を組み立てる際に考証も大切ですが、その他にも後の段取りを考えた準備も同時に行うことも大切です。あとから後悔しないようある程度自分で段取りを考えて進行しましょう。

シャーシに内装とタイヤを装着する

 ボディーの乾燥を待つ間、クルマの内部の備品と、塗装したホイールを装着したタイヤをシャーシに装着しましょう。

 組み付ける順序としては、大まかにいえば

 ①センターコンソール

 ②(車種による)インパネ類

 ③リアシート

 ④フロントシート

の順になりますが、①と②に関しては事前に組み付けておきましょう。

①でしたらシフトノブとサイドブレーキ、②でしたらウインカーレバーとステアリングといった部品です(②はボディ側に接着するキットもあります)。また、内装がバスタブ型(お風呂の浴槽のような形になっている)でしたらシフトレバーやシートを組み付けておきましょう(このバスタブ形内装もシャーシ接着のキットとボディ接着のキットがあります)。フロントシートは最初に組み付けると接着しにくいので一番最後にしましょう。

 シャーシにタイヤを履かせたホイールを組み付けるときは、穴の寸法よりほんの少しだけ大きい直径のドリル刃で貫通しないように穴を拡張しておきましょう。ドリル刃を貫通させない工夫としては、エアブラシのノズルクリーナーをシャーシの穴に入れて深さを測り、ドリル刃にその長さが分かるよう目印をつけておくと確実です。

 ルームミラーも、屋根に取り付ける棒状の部分を折らないように気を付けながら、ミラーテープを鏡面の形に切って大切に無くさないようにしましょう。小さな部品ですので細心の注意が必要です。

ボディに装着する内部のパーツを接着する

 この項目の作業を行う前に、ボディの乾燥が終わったら、内部の黒い部分に施したマスキングテープを剥がして、ピラーの周りに板状に付着したクリアーをフィニッシングペーパーの1500で丁寧にこそぎ落としましょう。そのあとでエアダスターで付着したクリアーの粉を吹き払い、内部パーツの装着を始めます。

 最初は窓ガラスになりますが、内部に接着剤がハミ出ないように、量に気を付けましょう。ボディに接着の際にマスキングテープを使用して固定すると、次の作業にすぐに取り掛かれます。

 その次はルームミラー、キットによってはドア部の内張り、(キットによっては)最後にインパネを取り付けます。これでいよいよシャーシとの合体になります。なるべくボディの塗装の膜を傷めないよう慎重に行いましょう。

ボディに装着する内部のパーツを接着する

 まずは床下部品ですが、前後サスペンション、プロペラシャフト、マフラーなどが部品としてありますが、接着部の面積が大きくはないので接着剤のハミ出しに注意しましょう。床下部品を付け終わったら接着剤が乾くまで少し時間を置きましょう(ちゃーべんはその次の作業は次の日に行っています)。

 次は前後の灯火類、バンパー、ワイパー、バックミラー、ナンバープレートなどの小部品です。順序としては上に列挙した順序で貼り付ければいいのですが、部品を付ける際にボディを慎重に持ち替えないとこれらの部品が外れたり破損する可能性があるので、なるべく落ち着いて進めましょう。

 これらの部品を組み付けて接着剤が乾いたら、めでたく完成です。

 ここまでクルマの模型作りの方法を一通り述べましたが、作業を進めるときははやる心を穏やかにしましょう。例えば模型の展示会に間に合わせるために強行軍で進めようとしてもミスって後戻りするかも知れません。また展示会で他の人より目立とうとしてハードルの高い改造や塗装をしようとして失敗したら模型も気持ちもリカバリーするまで長い時間がかかってしまいます。何よりも大切なのは、「自分はこういう完成品が欲しい」という確固とした目標だとちゃーべんは思います。それが完成まで作業をうまずたゆまず確実に行うことができる原動力となるでしょう。「人と違う作品が作りたいが、どうしたらいいのか判らない」という人はネットや本などの写真で「刺さる」ような実物を見つけることです(自分で完成できそうかどうかはよく考えて下さい)。そうしたいろいろな写真を見て、そのクルマが走っていた時代に合わせてアレンジされた作品をいかようにも楽しめるのがクルマのプラモデルでしょう。


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Posted by ちゃーべん