旧オオタキ零戦52型⑨完成

 周辺の部品の取り付けを終え、ついに旧オオタキ1/48零戦52型が完成した。風防、アンテナ、アンテナ線、水平尾翼を取り付けたが、最後の最後に水平尾翼のホゾの周囲を削り取るという人手間があったことと、風防末端が隙間が空くので半円状に切ったプラ板を差し込んだ以外はスムーズにフィニッシュ出来た。

 …以上の工程をもってようやく終了となった。改めて完成の姿を見るとやはり旧オオタキらしくスタイルの良さが目を惹く。部品数は少ない部類に入るが小部品から水平尾翼に至るまで改修の手間が付いて回ったので想定外に完成日がどんどんズレ込んでしまった。しかしその甲斐あってここまでの完成度になったのだから苦労も吹き飛んでしまう。修正箇所も判ったのでまたおかわりして作りたいと思うキットだと思う。十字の状態にしてどこかに大きな隙間が空いたりとか(そのかわり主翼の接合で削る個所があったけれども)して頭を抱える事もなくここまで出来た経験は自信になるだろう。

 塗装は小松崎茂氏の零戦52型の作品の絵で、653空のどのパイロットが乗っていたのかと思い色々調べたが判らず、今年柏(千葉県)で行われた小松崎茂展でもこの絵を見かける事は無かった。恐らくは架空のエースの機体と思われるが、桜の撃墜マークがアクセントになっていてカッコいい。でも考えてみれば零戦のエースの機体の撃墜マークの位置は胴体後部か垂直尾翼が一般的(坂井三郎、岩本徹三機等)だったのに比べてP-51マスタングの塗装例の様でもある。

 横から見てもなかなかにいいカタチをしているのが判る。排気管なども塗り分ければそれなりに実感の湧く仕上がりになるので、多少の精度には目をつぶっても塗り分ければ充分だと思う。排気管が出ている所には周囲を黒く塗って陰影を付ければそれなりにリアリティが増す。アンテナの前傾角度がやや浅く見えるが、これは風防との合いも相俟って多少角度が変わってしまった事によるが、ちゃーべん的にはさほど気にならない。

 ちなみにプロペラは口でフーフー吹いても回らない。収納の際に取り外しが出来れば十分なのだ。収納の為に専用の箱も誂(あつら)えたが、場所をなるべく取らない様にプロペラを含めた高さからいかに低くするかという事を考えてプロペラ無しの状態にして収納出来るようにしてある。当然前後左右の寸法もギリギリで、完成品が中で暴れない様に押さえつける為の柱も付けてある。

 正面も完成すれば他者のキットと比べても遜色ないと思う。特徴あるシリンダーヘッドもカウリングに隠れて見えないが、仕上げてみるとなかなか決まっている。この真正面の「27」の数字の左右がズレているのが多少マヌケに映るが、これは以前カウリング左側の部品を取り違えない様にと自分で考え、左右対称に数字を描くと左の数字が上下2枚のカウリングパネルにまたがり、現場も混乱すると想定して塗装をしたつもりなのだが、小松崎先生だったらどうするのだろうか?一度話を聞けたら聞いてみたかったものである。

 こうしてちゃーべんの旧オオタキコレクションにまた一機加わった訳であるが、筆塗りの塗装もニガミ走ったお気に入りの雰囲気に仕上げることが出来て満足している。リベットビッシリのキットの仕上げと筆塗りの少々うねった面が零戦の機体にアクセントを付けているかの様である。完成させるのに多少の往生はしてもこの姿を見ればまたおかわりしたくなる気満々になるのだ。無塗装の段階では大らかなキットに見えても、こうしてある程度の正確さの考証に準じて仕上げてみると、このキット代でここまでの完成度になるのかと感動してしまう。こうしてキットをしみじみ眺めると完成させるにあたって細かい所は自分で何とかするのもなかなか面白いと思えてしまう。このキットも末永く市場に流通し続けて欲しいと切に願うちゃーべんであった。

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